株分けしたホワイトフュージョン、ついに先祖返りが起きました
前回6つに株分けした、カラテアホワイトフュージョンですが、それぞれ新芽を出して元気に育っています。
株分けの様子はこちら↓
株分け直後の動きとして、こんな感じで古い葉が枯れ始めました。

根を伸ばすために葉の栄養を使うから…と某村長さんがおっしゃってましたので、恐らくそうなんだろうなと。葉が完全に枯れきるまで切らない方が良いそうです。
で、1週間もすると全ての鉢で新芽がピヨピヨと出てきています。

うん、イイ感じじゃない?
ただ……
なんかちょっと怪しい動きをしているんですよね。
何が怪しいかというと…
こんな感じで、斑の部分が薄緑になってきたんです。

株分けでそれぞれの株がダメージを受けた状態なので、葉緑体を増やして栄養をたくさん生産しようとしているのかも知れません。
面白いことに、すでに出ている葉っぱも薄緑になるんです。新しく出る葉っぱが薄緑になるのは分かるんですが、既存の葉っぱすら葉緑体を増やして薄緑になる…。
それだけ「光合成したい!」って事なんでしょう。
でも、真っ白な斑の入った葉っぱも同時に出てきているので、まあ、大丈夫なんじゃないかなと高をくくった一週間後、
恐れていたことが起こりました…
みてください。この斑のない葉っぱ。。。

こ、これが噂に聞く…
先祖リターン!
(先祖返り)ですか?
ひゃーー、まずいデス😢(でも、ちょっとおいしい😏)。。。
潔いまでの全面みどり色!
先に書いたとおり、おそらく「栄養が必要だ!葉緑体増やせ!」っていうスイッチが入ったんでしょう。
先祖返りが起きているのは6鉢に分けたうちの1つの鉢だけです。
その鉢の中でさらに3つの束に分かれているんですが、同じ鉢のなかにあっても、先祖返りが起きていない束から出る新芽はガッツリ斑が入ってます。
面白いですね。何が違うんだろう。。。
この先祖返りが起きてしまったものを、また斑が入る状態に戻すにはどんな条件が必要なのか色々と試してみようと思います。
1個しか先祖返り起きてないので、条件の比較ができないのがちょっともどかしいですが、もしまた斑が入る状態になったら、
「先祖返り返し」
と必殺技みたいな命名して、記事をまとめようと思います。
必殺技の開発経過はここに追加していきますので、暇なときに覗きに来てください。
経過報告 2022年8月31日 - ホワイトフュージョン「先祖返り返し」への道
まずやったのは、鉢の移動です。
そんなに光合成したいのなら、光を当ててやろうではないか…
ということで植物棚の中でも光の強い場所に移動させました。
用土は新しいので、栄養はいっぱいあるはず。
なのに葉緑体が増えるんですから、光合成で創り出す澱粉や糖が必要ってことでしょうか。。。
澱粉や糖が植物体内に充分にあれば斑が戻る…なんて単純な仕組みなら苦労はないんですけどね。
とりあえずはこれで様子を見ます。
経過報告 2022年9月4日 葉に模様が? - ホワイトフュージョン「先祖返り返し」への道
先祖返り後、2枚目に出てきた葉っぱにはちょっと模様が入りました。

1枚目の全面真緑から少し進展?
斑が入るまでにはまだまだ遠い道のりな気がする。。。
そもそも、先祖返りしたヤツに再び斑が入る事ってあるんでしょうか?
ググってもそういう情報出てこないんですよね。
無駄なことをやろうとしているのかも知れない…
でも続けてみます。
経過報告 2022年11月3日 先祖返り株切り離し
葉に入る模様は増えてきていますが、斑ではないですね。
そもそも斑というのは突然変異で入るモノで、植物としては異常な状態。
つまり植物にとっては斑がない方が健康なわけで、斑のある不健康な状態には当然なりたくないでしょう。
健康な植物から偶然生まれる斑入りの異常な固体。
これを増やしたのが斑入りの植物と言う事なので、おそらくこの先祖返りした株から斑入りの葉っぱがでることはないのでしょう。
ただ、脇から新しく出る株が、突然変異でまた斑入りになる可能性はあるかも知れません…
斑が入る因子を持っていることは間違いないので。
現状は斑入りと先祖返りが一つの鉢の中で混在しており、斑入りの葉っぱもどんどん増えています。

ちゃんと見極めるには先祖返りの株を切り離して、その株から斑入りが出るかどうかを確認する必要がありそうです。
ちなみにこの「先祖返りを切り離す」というのは、某村長さんもおっしゃってまして、先祖返りした葉は強いので、他がそっちに引っ張られてしまう…とのこと。
と言う事で、先祖返り株を切り離してみました。これに斑が入るかどうかを見て行きます。
先祖リターンズ1号2号。


一つは完全に斑が無い状態で、一つは同じ株の中で斑入りと先祖返りの葉が出ています。
ちなみにホワイトフュージョンが先祖返りすると何になるのかというと、ローウイゼ(ロウイサエ、ルイーザエ)です。
カラテアローウイゼには、「ミスト」や、「タイビューティ」、「エンペラー」、さらには「白斑エンペラー」なんていうバリエーションがあって、白斑エンペラーはホワイトフュージョンそっくりです。。。

分けたこちらの株はタイビューティやエンペラーのような雰囲の葉っぱが出てます。

斑のないこの葉っぱも、模様がもっとはっきりしてくれば、ローウイゼミストになりますね。
ホワイトフュージョンから、ローウイゼのいろんなバリエーションが出てくるなんて、なんかお得ですよね。
ね?
ムリヤリポジティブ。
カラテアホワイトフュージョンの育成について思うこと
皆さんホワイトフュージョンの育成は難しい…とおっしゃってまして、ダメにしてしまうことが多いみたいです。
でもうちでは雑草並みの繁殖力で増えてます。。。
要因は恐らく、水のやり方と湿度じゃないかと思います。
ホワイトフュージョンを他のカラテアと一緒の育て方でやろうとすると、失敗します。
葉っぱの質感を見てもらうと分かるんですが、他のカラテアよりも明らかに薄くて弱い印象。
うちにはホワイトフュージョン以外に、ビューティースター、ファッシアータ、メダリオン、ロゼオピクタロージーがいますが、ホワイトフュージョンはそのどれよりも葉が薄く繊細です。
乾燥耐性でいうと、
強い ビューティフルスター
普通 ファッシアータ、ロゼオピクタロージー
弱い メダリオン
超弱い ホワイトフュージョン
という感じ。
葉水をするにしても、ビューティースターはしっとりと湿る程度で問題ないんですが、メダリオンやホワイトフュージョンは、葉から水がしたたるほどびしょびしょにしないとダメです。
水やりについても、土が乾いたらたっぷり水やり…と良く言われますが、ホワイトフュージョンに限っては土の表面が乾くと葉にダメージが出やすくなります。
なので、常に土の表面が湿った状態を保ちます。
うちの場合は用土の上にミズゴケを敷いているので、そのミズゴケが湿っている状態にします。
かといって水やりし過ぎると根腐れしてしまいますので、土が空気を含みつつほどよくしっとりした状態を保つのがベスト。
朝晩の葉水の際に、土の表面(ミズゴケ)にも結構しっかり霧吹きします。
で、土は湿っているけども含水率が減って鉢が軽くなってきたらたっぷり水やりします。
目安としては3日~5日に一回はたっぷり水やりする感じ。
葉の数によって植物が吸い上げる水分量はかわりますし、鉢の大きさも関係してきますので、鉢が軽くなったら…というちょっとぼんやりした表現になっちゃうんですが……
たっぷり水やりした直後の鉢と、土が乾いた状態の鉢を秤で量っておいて…ってやるのも良いかもしれませんね。
その他現時点で感じていること
ちょっと感じることとして、先祖返りを起こしている鉢の斑入りの葉は、より斑が大きい傾向にある気がします。
先祖返りの葉から栄養の供給があるので、「じゃ、おれらは栄養作らなくて良いか」みたいなサボっている葉っぱが斑入りなんじゃないかと言う気もしますね。
それとですね、光が強いところにあるやつは、葉の色が薄くなりがちです。
これは他のカラテアでもそうなんですが、陰性の植物なので元々そんなに強い光はいらないんです。
なので強い光に当たっていると、葉緑体が少なくても充分に光合成できるので葉の色が薄くなります。
逆に暗いところに置いておくと、葉緑体を増やして少ない光で効率よく光合成しようとするので葉の色が濃くなり、葉も大きくなるんです。
ビシッとコントラストのはっきりした大きな葉を作りたいなら、暗めの場所で育てるのが良いですね。
ただ、暗すぎると元気が無くなりますし、先祖返りのきっかけになる気がします。
なので、暗すぎず明るすぎず絶妙な光加減で育成してやる必要があると。。。
そういった知識が付く前に、何も気にせず植物棚の少し暗めの場所で育てていて、株分けするまでになりましたが、偶然条件に合っていたんでしょうね。。。
ちなみに明るさはこんな感じです。

暗めですね。だいたい3500~5000lxです。
初めに株分けしたそれぞれの鉢も、もう結構ワサワサになってしまいました。

なんか知らんけど、うちではそんなに苦労せずに育つんですよね…
これらもまた分けないといかんかな…
ではまた!
2 Comments
Add Yours →すごい!3000lxはどのように確保されていますか?
我が家ではledのダウンライトなので1000くらいまでしか行きません。
今後のことを考えて育成ライトを天井につけようかなと思っていますが、筆者様はどのように確保されていますか?
また水苔の層の厚さがどのくらいか、大体で良いのでご教示願えますか?
4000lxくらいあるといいですよ。
うちはLEDのライトバーで光を当てていますが、植物育成用のライトを使うのが確実です。
ミズゴケの厚さは1cm~2cm程度です。ぎゅうぎゅうに詰めているわけではなくふんわり一層おいてる感じですね。