6年ほど前からうちにいる、アグラオネマ ピクタム トリカラー さん。

一時は環境が合わず芋だけになってしまったり、そこから復活させるも高級猫草と化して猫に半分以上葉を食べられてしまったり…と、過酷な環境を乗り越えてきた猛者です。

現在は常温常湿環境で普通に育っており、土中のお芋からさらに2本芽が出て、地上部の茎が合計4本になりました。

ただ、古い2本は下の方の葉は枯れ落ちて、茎が結構長くみえているヤシの木状態。
(写真撮り忘れました。。。)

これはこれで取り木するのに好都合!ということで、茎部分を養生して発根させてみようと思います。

取り木のための養生

やり方は簡単。

まず、使い捨ての透明プラスチックコップを縦に真っ二つにします。

コップの底は茎が通る穴ができるように、半月状に切り取ります。

コップに水で戻したミズゴケを詰めて、茎を両側から挟み込み、ラップでぐるっと巻いて止めます。

これだけ。

水苔は安いのでも良いですが、ニュージーランド産の物は品質が良くて色々な物に使えるので持っておくと良いですよ。

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茎部分が結構長いので、コップ縦に2つ分やってみました。
ミズゴケは常に湿らせた状態を保ちつつ、1~2ヶ月ほどすると茎から根が生えてくるはずです。

コップが透明なので、根が充分に生えてくれば外から見えます。
で、根が生えたら、茎を複数に分割して用土に植えればたくさん増やせるってわけです。

このまま1ヶ月ほど待ちます。

取り木作業

1ヶ月経ち、たくさん根が生えました。

こんな感じ。ちょいきも。。。

フィラリア(寄生虫)を彷彿とさせますね。犬を飼ったことがある人ならわかると思います。興味あればある程度の覚悟を持ってググってみてください。

では、取り木作業していきましょう。

絡みついている水苔をきれいに取り除きます。

するとこんな感じ。

茎を分割する際に気をつけなければいけないのは、根と芽を1セットにして節ごとに分割することだそうです。

でもね、根っこがいっぱいで節がどこにあるか見えない。。。

勘でやっていくしかなさそう。。。

3センチくらいの長さがあれば、たぶん芽と根の両方を含んで分割できるんじゃなかろうか。

切り口から雑菌が入ると溶けてしまうそうなので、カッターナイフを火であぶって消毒し、手もよく洗ってアルコール消毒。

いざ、分割!

適当に3センチくらい茎の長さを残しつつ、6分割にしました。

切り口は瞬間接着剤ゼリー状を塗って、雑菌が入らないように封をします。
※接着剤はシアノアクリレートが主成分の物を使ってください。代表的なのはアロンアルファです。

後になって思い出したのですが、切り口を保護する為の専門の薬剤、トップジンMペースト持ってました。。。
切り口の殺菌と癒合組織形成を助けてくれるらしいので、持ってるならこっちを使った方が良いです。

まあ、次やるときに使います。

分割した茎根は高級な水苔に植えます。

この水苔はAAAAAのニュージーランド産水苔。オザキフラワーパークさんで手に入れた物です。
芽出しに使う水苔はできる限り品質の良い物を使いましょう。失敗が少なくなります。
水苔には不思議な力がありまして、植物の成長を促すようななにがしかの成分をふくんでいるようです。
そしてそれは、低品質な水苔(水で戻したときの吸水力が低く、弾力がない。すぐ粉々になる)はその効果も薄く、高級な水苔は効果が高いんです。
自分で何種類か水苔使ってみて実感しました。

分割した茎根の植え込み方は、育っていたときと同じ状態で茎を立てて植え込み、茎の断面が上からちょっと見えるかなくらいの感じにしてます。
根が結構長かったので水苔をギュウギュウに詰めることはせず、根を傷つけないようにちょっとふんわりさせた感じにしてあります。

さあ、発芽までどれくらいかかるか、水を切らさないように管理しつつ気長に待ちます。

– 2ヶ月後 – 発芽

発芽するまで2ヶ月かかりました。もっと早く出てくるかなと思っていましたが、結構時間かかりましたね。

そして緑色になっている水苔は、単純にコケているのではなく、、、

水苔自体が復活してるんですね。

さすが(?)高級水苔。
噂には聞いていたんですが、本当に復活するんですね。すごい生命力。

6つに分けたうち、5つまでは発芽確認できました。残り一つもそろそろ出てきそうな感じがします。

– 3ヶ月後 – 6本目も発芽

3ヶ月掛けて最後の一本も発芽し、分割した6こ全てが順調に育っています。

先に発芽したヤツは2枚目の葉を展開して手織り、既にトリカラーの特徴的な迷彩模様が出てきてますね。

アグラオネマピクタムトリカラー は人気で高級な植物ですが増殖させるのは結構簡単です。

時間はかかりますが手間はそれほどかかりませんので、皆さんも機会があったらやって見てください。

ではまた!

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