良いPCデスクがない?ならばDIYすればいいじゃないか!
今住んでいるこの家に越してきた当初は、部屋を広く見せようとして背の低い家具で統一していました。ローソファー、ローテーブルの組み合わせを中心に、床に座って過ごす環境です。
PC環境もそうで、ローデスクに座椅子という装備で今までずっとやってきており、特に問題を感じたことはなかったんですが…
テレワークをするようになって、問題に気づいてしまいます。
このデスク、長時間仕事するのに向いていない!
今までは、自宅PCデスクで何か作業するにしても短時間で終わる物が多く、普段会社で仕事しているときのように丸1日PCの前に座りっぱなしなんてことはなかったので、わからなかったんです。
ほんと、座椅子は腰に悪い…
このままでは腰がぶっ壊れてしまう…
と言う事で、自宅PCデスク環境を一新することにしました。
ローデスクではなくて、ちゃんと椅子に腰掛けて作業できる普通のデスクにします。
ところが…既製品のPCデスクってなかなか良い物がないですね。ダイニングテーブルとかも検討したんですが、いいなって思うものは結構な良いお値段で、5、6万する感じです。
色々悩みながら、Youtubeを見漁っていると、これだ!と言う物がありました。
IKEAのキッチンワークトップをデスクにするヤツ。
多くの方がこれでいい感じのPCデスク環境を自作しており、わ、私もやって良いですか?ってことで、
PCデスク DIY(自作)します!
まず一番大事な天板。IKEAのキッチンワークトップには色々種類があるのですが、PINNARP ピンナルプ ワークトップ, アッシュ/突き板186x65x3.8 cmにします。購入時のお値段税込22,900円。
細い木を組み合わせたような模様になっていて、アップルの店舗に置いてありそうな感じ。
本当はカールビーっていうもっと太い木を組み合わせた模様の方を狙ってたんですが、その時ちょうど売り切れていて、次いつ入荷するかわからないって状態だったので、妥協しました。
脚はコレ。Amazonで売っているエイ・アイ・エス(AIS) テーブルキッツ角脚4本セット ブラック TBK-50SP BK – by Amazon。シンプルでカッコイイ。私が買ったときは、5,200円位でした。
他に長方形のフレームタイプのものもあります。
エイ・アイ・エス(AIS) テーブルキッツ脚 奥行45cm用ハイタイプ ブラック TBK-4366ST BK – by Amazon
多くの方はこちらの方を使っているみたいですね。
がっつりインダストリアルな雰囲気で良いなと思ったんですが、ちょっと主張が強いので、私は4本がそれぞれ独立した角脚の方にしました。
デスクの片方を別で用意するキャビネットで支えて、片側をこの角脚にする算段です。
角脚は4本セットしか売っていないので、2本余っちゃうんですけど。。。
天板の全長が186cmと結構長いのでたわむかも知れず、たわむようなら真ん中辺に足を1本追加することも出来ますし…、別で何か使う事もあるかも知れないので、まあ良しとします。
そしてデスクの片方を支えるのはIKEAのALEX。税込9,000円。
ALEXの高さ70cmに対して、角脚の高さが66.5cmなので、そのままだと天板が傾いてしまいます。よってアジャスターをAmazonで購入して高さ調整出来るようにします。私は1,300円くらいの時に購入。
あとは、天板に足を取り付けるのに使うインサートナットとボルトもAmazonで購入。
合わせて1,600円。
天板の厚みの3分の2まで入るボルトを用いるのが一番強度が出るとどこかに書いてあったので、天板の厚み3.8cmに対して、2.5cmのボルトを用います。
元々角脚に附属していたボルトがまるまる余っちゃいますが、また何かのDIYに使えるでしょう…。
総額、40,000円で引き出し付きの結構広々としたPCデスク。まあまあイイ感じじゃないでしょうか。
必要な物は揃ったので、まずは片側の足になるALEXを組み立てます。
組み立てには1時間ほどかかりました。。。
説明書を見ながら、ちょっと間違えながら…だとこんなもんですかね。
引き出しを1個1個作るのが、地味に時間かかりました。
あと、組み立てには電動ドライバーがあったほうがいいですよ。大量にネジを回す事になるので、手でやってたらもっと時間がかかると思います。
ちょうど良い高さと奥行きで、シンプルな見た目がよさげなのでコレにしたのですが、手放しで良いと言えるような物ではないですね…。
まあ値段なりと言うところです。
YoutubeでもIKEAのキッチンワークトップとALEXの組み合わせで作っている人が多いのですが…。
もちろんきちんと使えるので、大きな問題はありません。
ただ、主にスライドレールの品質が悪い事に起因する滑りの悪さがあり、引き出せる距離が使っているうちに変わってくる(→チカラワザで引っ張り出す)…最後まできちんと戻らない(→強めに押し込む)…当の不具合があります。
ですので、スライドレールだけ別のものにすればイイ感じになると思いますが、そうするとだいぶ高くついちゃいますね。天板はすごく品質良いただけに、コレは残念。。。
では次に、天板に足を取り付けます。
足は天板の外側ギリギリに配置するよりも、少し内側に入れた方がカッコイイ…と個人的には思うので、そのように配置決めして下穴を開ける位置をマークします。
ボルト、インサートナットがM6のものなので、それに合わせた径の下穴を開けます。
今回の場合、インサートナットをねじ込むには8.5~9mmの下穴が必要だそうなので、マキタの電動ドリルでドリります。
このとき、インサートナットの長さと同じ深さの下穴を開けられるよう、ドリルの方にマスキングテープで目印をしておくと良いですね。
そんなに深い穴を開けるわけではないので、あまり気にしなくても良いと思うのですが、念には念を入れてちゃんと真っ直ぐ垂直に穴を開けられるようにこのドリルガイドを使いました。
下穴を開けたら、インサートナットをねじ込みます。9mmの穴を開けたので多少ゆるめかなと思い、念のためインサートナットに木工用ボンドを塗って強度を確保してます。
あとは足を取り付けるだけ。
電動ドリルドライバーである程度ボルトを締めてから、手で増し締めして完了。
これで一応大きな加工作業は終わりなんですが、この天板をひっくり返して引き出しの上に載せなければなりません。
ぼっちの私は仕方なく1人でがんばりましたが、これは絶対2人以上でやるべきです。
死ぬかと思いました。
天板だけで28kgありまして、このひっくり返った状態から横倒し状態に立てるのにも一苦労。
そこから更に上向きに起こすのですが、鉄の足に横から負荷をかけるような起こし方は得策ではありません。
ボルトで深くがっちり留めているとは言え、天板が破損したら私の精神も破損します。
なので、腕力で30kg近いデスクを持ち上げ、一旦低い台の上に置いてそこからもう一段上げて…、角脚に大きな負荷がかからない状態にしてから床に角脚をつっかえるようにして起こします。。。
書くと簡単ですが、運動不足でなまったおっさんの体には超絶きっつい作業で、何回かお花畑見えました。
やっとこさ形になったPCデスク。
シンプル! ミニマル! いい! (腕が痛い!)
普通はこれで終わりなんですが、ここから仕上げ作業をやろうと思います。
天板の品質はとても良いのでそのままでも充分使えます。ただ、もっと手触り良くしたいのでペーパーがけします。
この天板は突き板なんですが、普通の突き板と違って天然木部分の厚みが3ミリくらいあるんですね。
一般的な突き板は0.2ミリの極薄天然木シート貼りなので、ペーパーがけしたら剥げちゃう恐れがありますが、これはその心配がありません。
既にスベスベなので、いきなり#800でペーパーがけします。
あまり力を入れずに、表面にある微細な凹凸だけを削り取る感じで全体をならします。
ペーパーがけが終わったあとに触ってみると、ペーパーかける前と全然肌触りが違います。
元々スベスベではあったのですが、なんというかスルスルに!
で、嬉しくなっちゃって、更に#1500でペーパーがけ。
スルスルが、スルサラに!
全然わからないと思いますが、なんか空気の層でも一枚挟んでいるかのようにス~ルッスルのサラッサラ~になるんです。
IKEAのキッチンワークトップ買った方、コレは絶対やった方が良いです。
ギターのネックのサテン加工ってわかりますかね。アレをさらに超サラサラ滑る様にした感じです。
更にここからひと手間、純正荏油(えあぶら)でオイルフィニッシュします。
荏油っていうのは俗に言うエゴマ油ですね。
乾性油のひとつで空気中の酸素によって酸化されて、不飽和脂肪酸内の炭素分子が重合して固まります。油絵の具が固まる仕組みと一緒です。
100%植物油で化学物質などを含まないので、安全安心!
最初はつや消しの透明ウレタンニスか何かを塗ろうかなと思ってたんですが、ちょっと待てよと…
このデスクで仕事をするとなると、腕の皮膚が長時間直接触れるわけです。
冬でもだいたい腕まくりして作業してますから…
まあ、いままで樹脂製デスクや、ニスをガンガン塗りたくった机などで長時間作業して全くかぶれたりしたことはないんですが…。でもせっかくなのでこだわります。
アレルギーは、化学物質だろうが天然物だろうが出るときゃ出るんで関係ないですけどね。。。
だいたい、天然ものだって化学物質なわけで…まあ、その話は置いといて…
荏油を使う事のデメリットは、完全乾燥まで24時間~72時間かかる事と、魚の油みたいな独特の臭気がある事です。
また、酸素と反応するときに発熱するので、塗布に使った布などをそのままゴミ箱に捨てたりすると自然発火する恐れがあります。
使用済みの布は必ず水に濡らした状態でビニール袋などに密閉して捨ててください。
臭いに関しては一週間くらいするとなくなってしまうので、気にしなくてOKです。
メリットは、やはり100%天然オイルなので安心感※があります。
※「天然物だからカラダに良い」と一概には言えないので、あくまで精神な安心感です。
また、木の表面に塗膜を作るニスとは違い、木に染みこんで固まるので、木の質感はそのままに強度を上げる事ができます。もちろん水もはじいてくれます。
そもそもキッチンワークトップとして売られている物なので、水濡れに対する処理として、アクリル樹脂ワックスが塗られているみたいなんですが、ペーパーがけしてワックスが剥がれているので、オイルフィニッシュした方が良いのです。
では、塗っていきましょう。
ペーパーがけで出た木粉を取り除くため、固く絞った布巾で天板をきれいに拭きます。
そして、荏油をキッチンペーパーに染みこませて、天板に薄くのばしていきます。
油の色は結構黄色いですが、塗ると色は全くわからなくなります。
全体に塗り終わったら、すぐに乾拭きします。
これで2日間放置。
2日後、2度目の塗布。通常は1回で充分らしいですが、せっかくなので2回塗ってみます。
同じように全体に塗布して乾拭きしたら2日放置します。
これで完成!
シンプルでカッコイイPCデスクが完成しました。
PCとその周辺機器を設置して、環境構築も完了です。
どうですかこの濡れたようなマットなツヤと質感。ほんとに手触りが良いので、うちに触りに来てください。
たわむかも、と言う懸念も杞憂に終わりました。
天板の厚みが3.8cmもあるので、そう簡単には歪んだりしないですね。
中身がハニカムコアとか、フラッシュ構造とかだと歪みそうですが、こいつは全部中身詰まったパーティクルボード…おがくずを樹脂接着剤で固めたヤツです。
なんたって、28kgありますから。
まあでも時間がたつとどうなるかわかりませんけども。
なにはともあれ、完成した新PCデスク環境で快適なクリエイティブワークを楽しもうと思います。
ただ、机の下が…
わっっしゃ~~~……
これもまた別で何とかしていきます。
そして、机と対で絶対必要なのが椅子です。
座椅子で腰をやられそうになったわけなので、椅子の座り心地にもこだわりたい。
もう購入済みで写真に写ってますが、この椅子についてはまた別で紹介出来たらなと思います。
ではまた!
2 Comments
Add Yours →めっちゃおしゃれでかっこいいです!
参考にさせてもらいます!
ありがとうございます。
今後さらにカスタマイズしていく予定です!
暇なときにまた見にきてください。