過去の記事と内容的にダブる部分はあるんですが、ホワイトフュージョンの育成にけっこう難儀している方が多いようなので、
カラテア ホワイトフュージョンを簡単に育成する方法をまとめました
「簡単に育成」と言うところがポイントですね。
現在うちにはカラテアテホワイトフュージョンがたくさんいまして……
こんな山盛りの状態となっております。見えているのは6鉢ですが、実はその倍います。。。
雑草並みの繁殖力です。
難しいと言われるカラテアテホワイトフュージョンですが、以下のポイントに気をつけてもらえば、特に難しいことなく楽に育成できますので、参考にしてみてください。
カラテア ホワイトフュージョンを楽に育成するポイント4つ
ではそれぞれ詳しく説明していきます。
Point1. 用土は特選有機はなごころ培養土を使う
うちのホワイトフュージョンは全部この用土を使っています。
他に何か混ぜたりもしていません。
この用土は、
腐葉土主体で軽く、保水性があり、排水性が高い
と言う特徴があります。万能です。
保水性があって排水性が高いというのは矛盾しているようにも思えますが、ちがうんです。
保水性とは、ある程度の水分量を保持する力で、長時間湿った状態を維持できる能力です。
排水性とは、余分な水分を排出する性質で、べちゃべちゃにならずにほどよく用土内に空隙を作ってくれます。
加えて肥料成分を含んでいますので、早く大きく成長させるのにも有利です。
この用土を使って植え付ければ、ホワイトフュージョンの育成環境が簡単に整い、ほぼ育成に成功したようなもんです。
Point2. 土の表面にミズゴケを敷く
これは育成難度を下げるための工夫です。
用土から出る新しい芽をできるだけじゃませず、湿度を保てる素材としてミズゴケが最適なんです。
土の表面にミズゴケを敷くことで、ミズゴケから蒸散する水分が鉢まわりの空中湿度を保ってくれます。
生ミズゴケでも乾燥ミズゴケでもOK。手に入りやすい乾燥ミズゴケを利用するのがお勧めです。
ニュージーランド産のミズゴケが品質良いらしいですよ。
今回は湿度を保つためだけに用いるので、もっと安価なものでもOKです。使い捨てですし。
ミズゴケは、湿度調整の他にも重要な役目がありまます。
鉢周りが乾燥しているかどうかがすぐ分かる、と言う事です。
ミズゴケは乾燥するとカサカサになって硬くなりますので、触ってみると乾燥しているか湿っているかすぐに分かるんです。
乾燥していたら霧吹きで水を与えてしっとりさせてあげましょう。
古くなってくるとちょっと見た目が汚くなりますが、機能的には問題ありません。
気になるようであれば定期的に取り替えて上げるとイイですね。
Point3. 葉水と水やりは毎日朝晩行う
要点は2つ。
1.毎日朝晩行うのは、葉水とミズゴケを湿らすだけの軽い水やり
2.本気の水やりは用土の水分が少なくなって、鉢が軽くなったら行う
では、葉水の方から。
カラテアに葉水が必須である事は皆さんご存じの通り。
ただ、葉水をやるにしても、目安が分かった方が良いですよね。
細かいミストでやさしくフワッと湿らせるか、豪快にびしょびしょに濡らすか。
カラテアホワイトフュージョンの場合は後者です。
ビタビタのびしょびしょにします。
タイミングは朝晩必須で、日中もできれば表土のミズゴケが乾いたタイミングで葉水と一緒にミズゴケも湿らせる感じでやると、健康的なみずみずしい葉っぱが育ちます。
水やりに使っているのはミストスプレーボトルとノズルタイプのスプレーボトル。
↑ミストスプレーボトル載せておきますが、実は私がお勧めなのは、
オシャレなダイソーこと、Standard Products のミストスプレーです。
ワンプッシュの息が長く、ミストも細かいのでとてもお勧め。近くにStandard Productsのお店がある方は行ってみてください。
もう一つはノズルのついたスプレーボトル。
葉が茂ってくると用土のミズゴケにスプレーしづらくなるんですよ。
ノズル付きのスプレーボトルなら、葉の間からノズルを株元近くに差し込んで直にスプレーできます。振り子ホース付きは、ボトルを逆さまにしてもスプレーできるので便利ですよ。
日中は世話できないよ…と言う場合は Point4 の加湿器の利用をオススメします。
水やりは上に書いたとおり表土のミズゴケを湿らせるための軽い水やりが一つ。
もう一つは、用土にたっぷり水を含ませるための本気の水やりです。
朝晩の葉水の時に、ミズゴケも同時にしっかり湿らせてやれば、一つ目の軽い水やりは完了。
飽くまでもミズゴケを湿らせるためで、用土に水を与えるわけではありません。
当然ながらそれだけだと、用土中の水分が無くなっていきます。
用土の水を切らしてしまうと、ホワイトフュージョンはいじけて弱ってしまいます。
ならば、用土にも毎日たっぷり水やりすれば良いかというと、それはだめです。
植物は用土中の湿度変化によって、根を伸ばします。
水が充分に用土中にある場合は積極的に根を伸ばす必要が無いので、根の生長がゆっくりしたものになり、同時に葉もあまり増えません。
また用土が常に水でいっぱいになっていると、酸素不足で嫌気性の菌が繁殖し、根が死にます。これがいわゆる根腐れにつながります。
花心の培養土は排水性が高いので、そんなに心配はいらないんですが、それでも根の成長に影響が出るので水のやり過ぎは禁物です。
植物は用土中の水分が少なくなってくると、水を求めて根を伸ばそうとします。
そして、根を伸ばすと同時に葉も増え、成長するんです。
根を伸ばすには活発に細胞分裂する必要があり、細胞分裂するためには活動するためのエネルギーや細胞の材料が必要。
エネルギーや細胞の材料は光合成で生産される澱粉や糖。
たくさん光合成するには葉を増やさなければならない。
葉を増やすには根から吸い上げる窒素分が必要。
そしてその全ての工程で水が必要。
そんな感じでぐるっとつながっていて、根を伸ばすときに葉も成長するんですね。
本気の水やりをする目安としては、暑い時期であれば3日ごと、寒い時期は5日~1週間ごとぐらいです。
鉢の大きさや葉の枚数で水分が切れるまでの時間もかわるので、たっぷり水やりした状態の鉢と、水が切れてきた状態の鉢、それぞれの重さを覚えておき、鉢が軽くなって水が切れそうだなと言うときに、鉢底から水が出るくらいたっぷり水やりします。
秤で量っておいてもイイですね。
注意点としては、完全に水が切れる前に水やりすることです。
多少湿っているが乾き気味… 表現難しいですが、固く絞って少し放置したタオルみたいな感じ。。。。。。。。。。
分かりますかね。
表面はちょっとパサパサしているけども、その奥に湿り気は感じる。
用土がそんな雰囲気の時に水やりします。
ちなみにサスティっていう水切れを知らせてくれる便利グッズもありますが、たぶんあれは水が切れると色が変わるやつだと思うので、色が変わってから水やりだとちょっと遅いと思われます。。。
以上Point3までやれば、カラテアホワイトフュージョンはすくすくと成長することでしょう。
次はあるとより良い加湿器について。
Point4. 加湿器を使う
加湿器は日中植物の世話ができない場合に使うと良い物です。
必須ではありませんが、あるとより楽になります。
私が使っているのはこちら、
そしてスイッチボット。
これで、日中3回定期的に加湿し、加えて湿度が一定以下になった場合にも加湿します。
万全の体制です。
タイマーや湿度センサーが着いた高級な加湿器でももちろんOKです。
ただ、そういうのは結構デカくて場所を取るので、私は小型の卓上加湿器とスイッチボットを組み合わせています。
加湿器に関しては、タンクの水が切れないように注意するだけで、他は何もすることないので楽ちんですね。
光について
光はもちろん重要な要素なのですが、カラテアは陰性の植物で、室内の明るい場所であれば普通に育つので、難しいことはありません。
ただ直射日光はダメです。葉焼けしてしまいます。
レースのカーテン越しの日光よりも少し暗めくらいで大丈夫です。
葉焼けはしないにしても、葉の色がなんか薄くなってきたな…と感じたら、それは光が強すぎる可能性がありますので、光源から遠ざけるとか、遮光するなどして調整してあげましょう。
先祖返りさせずにきれいな斑を維持するには、ある程度の光が必要だと言われていますが、ある程度ってどの程度?って思いますよね。
うちでは一部先祖返りしてはいますが、きれいな斑を維持できる光の強さはおそらくこれくらいの明るさです。
3500lxはちょっと暗いので、4000lx~5000lxあたりが正解じゃないかなと思います。
ハダニについて
カラテアに着く害虫で面倒なのがハダニです。
葉の色がポツポツと細かい斑点状に抜けてきた…ってときはハダニ被害の可能性が高いです。
葉裏をよく確認してみてください。赤い小さな粒々がいるハズです。
もしくは蜘蛛の糸のようなものが見えるかも知れません。
葉を裏から見た時、真ん中の主葉脈付近に白い粉が吹いたような状態になっている場合もあります。
これらが見つかった場合はハダニです。
数が少なければ水で洗い流したり、葉を拭いたりすることで退治できるんですが、ヤツらはとても小さいのでたくさんある葉っぱを一枚一枚目視してやっつけるのは至難です。
しかもかなりしつこく、退治したと思ってもすぐに復活する…みたいなことが起こります。
そんなときはキッチリとハダニ専門の薬剤で退治しましょう。
詳しくは以下で説明していますので、参考にしてください。
以上、カラテアホワイトフュージョンの育て方でした。
ホワイトフュージョンの育成に難儀されている方の参考になれば幸いです。
いったんコツをつかんでしまえば、雑草並みに増えますよ。
ではまた!
8 Comments
Add Yours →カラテアホワイトフュージョンに一目惚れしてこちらを参考に育てています。
大体一ヶ月ぐらいまえに購入して、土の表面には水苔をしき朝晩の葉水(かなりびしょびしょに)と、水やりは3日に1回程度で土の状態を見つつやっていますが
葉の周りからどんどん黄色~茶色くなってきています。
日中も気になったときは軽く葉水をしています。
一緒においているアグラオネマは元気なので日当たりは問題ないと思います。
場所を取らないという理由でスティック加湿器はおいてますが、空気中の湿度がやっぱり足りてないんでしょうか、、?
湿度が足りないと葉が周りから枯れてきます。
また、エアコンの風が当たる場合もそうなりやすいです。
まあ、最初の1ヶ月は環境に慣れていないので、葉が枯れたりしやすいですね。
環境に慣れてくると、湿度をそんなに上げなくても葉枯れが出にくくなります。
新芽が出て動いているようであれば、少し水多めで水やりしつつ様子を見て、新しく出た葉が枯れるかどうか観察してみてください。
既にある葉は前の環境に慣れている葉っぱなので、おそらく枯れの進行はそのまま進むと思います。
大事なのは新しい葉っぱがどうなるかですね。
投稿ありがとうございます。
非常に勉強になりました。
無機質の土の上にマルチングとして水苔を利用してもよいのでしょうか?
また土の渇きを判定する際には水苔を退けてから直接触って判断していますか?
土の渇きを判定する際には、土は触らずミズゴケを触ります。
ミズゴケが湿っていれば当然用土は湿っていますし、ミズゴケが乾いていたら、用土の表面も乾いています。
ホワイトフュージョンの場合、用土を完全に乾かさないようにするのがポイントですね。
お返事、ありがとうございます。
ロウイサエ、エンペラーを教えていただいた土で株分けしてみます🥰
間違えて同じ質問を2回投稿してしまい申し訳ございませんでした。
花ごころの培養土はとても優秀です。
株分けがんばってください!
すごく勉強になります!
無機質の土の上に水苔を敷くことも有効でしょうか?
ブログ見ていただきありがとうございます。
無機質の用土でもミズゴケはもちろん有効です。