こちら、seedstockさんで手に入れた、アガベ ビクトリア レジーナ コンパクトの種子。
日本では姫笹の雪という名で流通しているアガベの一種です。
隣には亀甲竜の種も見えています。。。コレはまた別で。
今はもう9月中旬。
時期的には遅いのですが、実生して行こうと思います。
パキポディウムの実生では、色々なブログを参考に、ベンレートで殺菌して
用土も殺菌して、腰水管理で保湿して… と、かなり気を遣いつつチャレンジしたのですが、見事にカビました。
発芽率60%、最終的な生存率は40%くらいでした。。。
で、今回も色々情報漁っていると、みんな腰水管理か、湿らせたキッチンペーパーで発芽させています…
でも、ちょっとまてよと。
冷静になって考えてみると、現地の環境は相当乾燥しているはず…
アガベの自生地はメキシコの砂漠地帯でステップ気候…。
普段は限りなく乾燥しており、時折スコールが来て、バシャーっと雨がふったらその水気で短期間で発芽する…
みたいな感のようです。
つまり日本よりもずっと乾燥しているので、殺菌しなくても元々菌やウイルスが少ない環境なんでしょうね。。。
で、雨が降ったら乾く前に大急ぎで、それーーっと一斉に発芽すると。
湿度の高い日本で、カビの胞子がうようよしている中、さらに保湿して発芽管理しようとすると、そりゃカビやすかろう…
と、言うことはですよ、腰水や保湿などはせず、よく空気の通る環境で普通に土に種まいて水やるだけでいいんじゃないでしょうか。自然と同じような状態で。
そうです、自然が一番ですよ。
ということで、殺菌・保湿せずにアガベを発芽させてみようと思います。
殺菌しないのが不安ですが、まあ試しにやって見ます。
種子の下準備
まずおまじないのメネデール希釈液に3時間くらい種子をつけておきます。
いきなり自然じゃない感じですが、メネデールは薬じゃなくて、鉄分を含んだ水です。
二価鉄イオン(Fe++)という植物に吸収されやすい状態の鉄イオンが含まれているんですね。
アクアリウムやっていた頃にも大変お世話になりました。
鉄分は自然界に普通に存在しており、生物の成長に欠かせない微量金属です。(ウケウリ)
とくに植物では光合成する時に重要な役割を果たします。
植物がエネルギーを作り出すのは光合成。その光合成を助けるのがメネデール。
だから植物の活力素って、メネデールの容器にかいてあるんですね。
発根、発芽にも効果がある(らしい)ので、やっておいて損はないですね。
つまり、メネデールはむしろ自然です。
だからOKです。。。
鉢と用土の用意
さて、それでは、種を蒔く鉢と用土を用意します。
用土はこちら。
プロトリーフさんの「室内向け観葉・多肉の土」ってやつです。赤玉、鹿沼、パーライトで構成された排水性に優れた用土です。
軽石と、バーミキュライトも用意しておきます。
まず、プラ鉢に軽石を入れ、スムーズな排水を確保。
プロトリーフさんの用土を入れてならしたら、水をたっぷりかけます。
最初は茶色い水が鉢底から流れ出しますが、これが透明になるまでジャブジャブ水をかけます。
いわゆる微塵抜きってやつですね。
で、最後にバーミキュライトを表面にまぶします。2、3mmくらいの厚みにしました。
コレをやる理由は、水分をある程度保持する狙いと、種子から出た根が用土にもぐりやすくするためです。
バーミキュライトも霧吹きで湿らせておきます。
この土はとても軽いので、勢いよく水をかけると流れちゃいます。注意してください。
播種
では、3時間漬水した種を蒔いていきます。
seedstockさんから届いた種は全部で14個。
10個で頼んで、余剰が4個ついていました。
いつも余剰を付けてくれますが、普段よりも少し多めです。ありがとうございます。
種は土に置いて、少しだけ押しこむ感じ。ちゃんと土から水分が得られるように、種と土を密着させます。覆土はしません。恐らく現地では花から種かこぼれ落ちてそのまま地表に転がっている状態でしょうから。
ちなみにネット上では、アガベの種は好光性だという記述をよく見かけるんですが、どうやら関係ないようですね。
→Effect of light on seed germination and seedling shape of succulent species from Mexico
アガベ全種類について書かれているわけではないですが、同じ場所・環境に育つアガベが違う特徴を備えることは考えにくいので、発芽条件に光は関係なしってことです。
3つの鉢に、4個、5個、5個で植えました。
この鉢むき出しのまま室内に置いて朝晩霧吹きします。特に光とかはあてません。
亀甲竜が嫌光性の種子なので。。。
さあ、芽が出るでしょうか。
お楽しみに。